【東京都・京都府・沖縄県】食べるラー油の発祥の地と誕生秘話

日本発祥のもの

食べるラー油

発祥の地

東京都中央区日本橋人形町 
京都市右京区太秦
沖縄県石垣市大川

発祥期

2000年代

考案者

「アジア料理・菜心」
「菜館 Wong」黄活忠(ウォン・ジチョン)
「辺銀食堂(ペンギン食堂)」辺銀暁峰・愛理夫婦

食べるラー油の起源

「食べるラー油」の発祥とされる店・場所は諸説あります。食べるラー油ブームの10年以上前から「食べるラー油」を置いている中華料理店がありました。店の名前は、日本橋にある「アジア料理・菜心(さいしん)」。坦々麺に合うようにと店の料理人が作った特製ラー油は、店がオープンした時(2000年)から作っており、20年以上になるそうです。

 手作りの食べるラー油は、どれだけ食べても無料という、まさに調味料感覚のおかずでした。食べるラー油ブーム時はランチには行列ができるほどの人気店で、土産用のラー油目当てにタクシーでやって来る人や、福岡、名古屋からも売ってほしいという声が殺到したそうです。

食べるラー油発祥の店と言われる「菜心」の近くには、「桃屋」の本社があり、徒歩圏内という近さや使っている材料が似ているなど、見た目がそっくりなことからから、桃屋のラー油の元になったのではとウワサされました。

1990年代後半、桃屋の開発部・担当者が中国・四川省へ出張の際、地元の飲食店の卓上にあったラー油が「食べるラー油」のきっかけだということです。2009年8月、大手メーカーの桃屋が瓶詰の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」を発売。売れに売れまくって店頭から消え、生産が追いつかないほどでした。

「辛そうで辛くない少し辛いラー油」は、 一度食べたらやみつきになるという人も多く、ブームが去った後も愛され続けている人気の調味料です。

映画にもなった「ペンギン夫婦の作りかた」の石垣島・辺銀食堂(ペンギン食堂)が発案した「石垣島ラー油」。辺銀夫妻が生み出した石垣島ラー油は、2004年頃から 食べるラー油の元祖として口コミで人気を集め、マスコミなどで紹介されたことをきっかけに「幻の食べるラー油」として入手は困難を極めました。

夫妻が営む辺銀食堂の自然と健康にこだわった石垣島ラー油は、沖縄系ラー油と呼ばれ、調味料としてよりも具材を食べることを目的としたラー油でした。辺銀食堂の旦那さんは中国出身ということもあり、底に香辛料などが沈んでいる具材をすくって食べるラー油に慣れていました。

石垣島の食材(小さな島唐辛子など)をはじめ、何種類ものスパイスを使ったまろやかな旨味と香り豊かなラー油です。2000年の販売開始からずっと手作業にこだわって作り続けている石垣島ラー油は、食べるラー油の元祖と言われています。

京都・太秦ににある中華料理店「菜館Wong(サイカンウォン)」も食べるラー油発祥の店と言われる一つです。かつて全国で巻き起こった食べるラー油ブームの元祖「香港広東料理店」で、当時はテレビや雑誌でも頻繁に取り上げられ、京都太秦の店は全国から食べるラー油を求める客で賑わいました。

多くの人がギョウザにつけるラー油しか知らなかったのではないでしょうか。食べるラー油の魅力は、通常のラー油と違い唐辛子のピリリとした辛さと、具材(フライドガーリック・フライドオニオン・ごまなど)のザクザクとした食感と見た目も楽しいラー油です。さまざまなアレンジが効くので料理の幅が広がります
食べるラー油の原点「ラー油」は真っ赤な辛い油で、唐辛子と油を熱して風味を油に移したものです。ラー油は、中国生まれですが中国3000年の歴史がある調味料ではなく、ラー油を使う料理が多い四川あたりで、16〜17世紀に誕生したのではと言われています。しかし不明な点が多くはっきりした年代はわかりません。

食べるラー油の発祥の地マップ

アジア料理・菜心

菜館Wong

辺銀食堂(ペンギン食堂)

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