【福岡県】ダックワーズの発祥の地と誕生秘話

日本発祥のもの

ダックワーズ

発祥の地

福岡県福岡市中央区

発祥期

1979年(昭和54年)

考案者

三嶋隆夫

ダックワーズの起源

ダックワーズは、三嶋隆夫が 1979年(昭和54年)パリ16区の菓子店「ARTHUR(アクトゥール)」のシェフだった時に考案したのがはじまりです。

ダックワーズはアーモンドプードルを使ったメレンゲ生地を使っており、表面はさっくり、中はふんわりで、アーモンドの香りが口の中に広がる人気の焼菓子です。
「ダックワーズはもともとホールケーキの底生地として使われており、バタークリームなどを塗ってサンドするなど、フランスでは生菓子として存在していました。
それを僕は焼菓子にできないかと考え、試行錯誤を重ねてこのカタチが生まれたのです」と三嶋は語っています。

ダックワーズは、フランスの南西部スパの町として有名なダックスという町の名前に由来しており、この地方で19世紀末にあったスポンジケーキのような「アンリ4世」という菓子が原型となっています。
名店として知られていたARTHURのシェフ(パティシエの最高位 )になっていた三嶋は、これまでにないような特別注文のケーキを作るよう依頼が入ります。
このとき作った丸型ケーキに生クリームでデコレーションしたものが、改良されて現在のダックワーズとなるのです。
三嶋は、この生地を使って、和菓子の最中のような形をした焼菓子にできないかと思いを巡らせます。 
特別注文のケーキを作った翌年の1980年(昭和56年)に帰国しますが、材料の配合や焼き方など試行錯誤は続きます。1981年(昭和57年)福岡市に洋菓子店『16区』オープンし、現在と同じ形のダックワーズの販売をはじめました。
フランス語の発音ではダコワーズですが、日本語の響きがいいように名前はダックワーズとしています。
開店当初は生ケーキが人気で、ダックワーズはあまり人気がなかったようです。それでも忙しさの合間をぬって、ダックワーズの生地は改良を重ねていました。
人気店となった16区のケーキがおいしいから、焼菓子も買ってみよう、とダックワーズを食べてみたお客様から評判が広まり次第に人気となり、16区を代表する人気焼菓子となります。

ダックワーズは本場フランスでも噂になっていたようで、1995年(平成7年)にミッシェル・ギャロワイエというアンジェの菓子店「ル・トリアノン」のオーナーシェフが「ダックワーズの作り方を教えてほしい」と訪れるほどでした。
現在では、フランスでも焼菓子としてのダックワーズが売られているようです。
和菓子の最中をイメージして考案されたダックワーズは、現在ではシンプルなものから、生地の中のクリームに抹茶やフルーツを加えたもの、形に変化のあるもの、色どりの美しいものなど、洋菓子店ごとに様々にアレンジされ親しまれている人気スイーツとなっています。

ダックワーズの発祥の地マップ

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