【千葉県】ぬれ煎餅の発祥の地と誕生秘話

日本発祥のもの

ぬれ煎餅

発祥の地

千葉県銚子市

発祥期

1960年

考案者

横山雄次

ぬれ煎餅の起源

ぬれ煎餅は千葉県銚子市にて、規格外品の「おまけ」として考案されました。

千葉県銚子市は米の名産地であると共に日本一の醤油の名産地でもあり、古くから煎餅を作ることが多く、近隣に煎餅の観光名所もある煎餅の産地でもあります。

そんな銚子市には1915年からある米菓店「柏屋」というお店があります。
2代目店主の横山雄次さんが初代(横山芳己)より手焼きの技術を継承して店を経営していました。
ある日いつものように「手焼きせんべい」を作っていると、タレが生地の中にまでしみ込んでしまい売り物にならなくなってしまいました。
そこで、もったいないので「おまけとしてお客さんに配ろう」と考え1960年ごろから規格外品の「おまけ」として頒布し始め、1963年に本格的に商品として店頭に並びました。
当初は湿っていると苦情も多かったそうですが、口コミにて人気が高まりました。
ちなみに、「ぬれせん」は柏屋に商標登録されています。

ぬれ煎餅が誕生してから80年後、銚子電鉄の経営を救った煎餅となりました。

銚子電気鉄道は、1995年より「銚電のぬれ煎餅」(商標登録)の名でぬれせんべいを製造販売しています。
慢性的に経営難という問題を抱え続けていたが、そんなときに手を差し伸べてくれたのがせんべい屋「イシガミ」でした。
当時はまだ珍しかったぬれせんべいの技術を無料で指導し、「銚電のぬれ煎餅」として販売を開始したところ銚子電鉄は経営を持ち直すことが出来ました。
しかし、銚子電鉄はふたたび深刻な資金不足になってしまい、どうにか資金を集めようと考えた結果、はじめたのが「銚電オンラインショップ」です。
最初からうまくいくはずもなく、倒産かというところまで追いつめられてしまいますが、当時の経理課長が考えた「ぬれ煎餅買ってください。電車の修理代を稼がなくちゃいけないんです。」というお願い文が公式サイトに掲載されたとたん鉄道愛好家を中心に全国から注文が殺到し、「ぬれ煎餅」と「人々の温かい心」で再度経営を立て直すことができました。
この銚子電鉄のエピソードとともに「ぬれ煎餅」はさらに広く全国へ広まっていきました。

こうして「ぬれ煎餅」は2度も銚子電鉄を救いました。

現在ぬれ煎餅は、時代の変化とともに様々な味が登場しており、ソース味やみそ味、青のり味などどれも変わり種ですが人気の煎餅です。
今ではコンビニやスーパーなど手軽に買って食べることができ、子供からお年寄りまで大人気の煎餅となりました。

ぬれ煎餅の発祥の地マップ

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