日本発祥のもの
エビチリ
発祥の地
東京都
発祥期
1958年(昭和33年)
考案者
陳健民
エビチリの起源
中華料理店のメニューとしてもお馴染みの「エビチリ」は本場中国にはない創作料理で日本発祥の中華料理です。
「エビのチリソース煮」の略称でエビチリと呼称されます。日本における四川料理の父・陳建民(ちん けんみん)が、日本で中華料理店(赤坂四川飯店)を営むことになった際(昭和33年に)、中国・四川料理の辛い料理「乾焼蝦仁(カンシャオシャーレン)」から着想を得て創作したメニューがエビチリです。
陳建民氏は、マーボー豆腐をはじめとする日本の四川料理の第一人者で、テレビ番組「料理の鉄人」や多くのテレビ出演などで知られる陳健一(ちん けんいち)氏の父です。
四川料理・乾焼蝦仁はエビを薬味と豆板醤(チリソース)で炒めた、かなり辛い料理です。四川料理の多くが辛いので、四川料理・エビチリの辛い味付けも当然ですが、陳健民氏は当時の日本人が、まだ豆板醤の辛味に慣れていなかったことを考慮し、多くの試行錯誤を重ねて日本人好みのマイルドな味に仕上げました。
さらに料理法も簡略化することで、家庭でも簡単にできるエビチリが誕生。また、中華料理ブームに乗った食品会社の宣伝も手伝ってエビチリは一気に日本の家庭に普及し、今でも代表的な中華料理のひとつとして広く親しまれています。
ちなみに、中国メディアの日本で作り出された「中国にはない4つの中華料理」の記事で、1つ目は「冷やし中華」、2つ目「天津飯」、3つ目「中華丼」で、4つ目「エビチリ」と紹介されています。エビチリは本場中国に逆輸入されて、人気を博したそうです。