【北海道】ゲートボールの発祥の地と誕生秘話

日本発祥のもの

ゲートボール

発祥の地

北海道芽室町

発祥期

1947年(昭和22年)

考案者

鈴木栄治(のちに和伸に改名)

ゲートボールの起源

ゲートボールは、戦後の物不足の中で子供たちが夢中になって遊べるようにと、クロッケーをヒントに1947年(昭和22年)に鈴木栄治がスティックとボールを作ったのがはじまりです。

製パン業を営んでいた鈴木は、進駐軍の兵士が木槌とボールで遊んでいる様子を見て、子供たちのために道具を作り、パン工場の空き地でルールもわかりやすく作り直しました。
クロッケーは芝生の上のビリヤードとも呼ばれるイギリス発祥のスポーツで、マレットと呼ばれる木槌でボールを打ち、6個のフープ(門)を通して最後にペグ(杭)に当てるというものです。
1900年に一度だけですがオリンピック競技にもなっており、相手より早くペグに到達することを競います。
鈴木は教育委員会などに働きかけるなど活動し、人気スポーツとなっていったようです。

高度経済成長期の1960年代には、体力的な負担が少なく高齢者向きのスポーツとして全国の教育委員会から注目されるようになります。
1964年(昭和39年)に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、文部省(現在の文部科学省)から「国民皆スポーツ」が提唱されたこともあり、子供から大人まで楽しめるとしてゲートボールが全国に広がりました。
特に各地の老人会などを通じて普及したことから、ゲートボールは老人がするものといったイメージも定着してしまいます。
普及に伴って競技人口は増え、地域ごとに団体も設立されました。
すると、少しずつルールが異なる状況になってしまったことから、1984年(昭和59年)に47都道府県が加盟日本ゲートボール連合が設立され、翌年には統一ルールで全日本ゲートボール選手権が開催されています。
ゲートボールは試合時間30分で各チーム5人で対戦します。
この字型のゲートが3つあり、1〜3番のゲートに順にボールをに通したら各1点で、合計3点です。
ゲートとは別に中央にゴールポールがあり、ゲートを通過した後にポールにゴールボールを当てると2点獲得になります。
5点獲得であがることができ、5人があがれば勝利です。相手を妨害すること、点を取らせないことが戦術として重要になります。
単にゲートの通過やあがりを目指すだけでなく、ボールの行く先を読み、戦術を立ててチームでボールを連係させることが勝敗を左右するのです。
戦術を練る楽しさとともに身体的な負担の軽さも人気のヒミツです。

1985年(昭和60年)に世界ゲートボール連合、1987年(昭和62年)に南米ゲートボール連合、1991(平成3年)にはアジアゲートボール連合が設立されており、中国やブラジルをはじめとして世界50カ国以上の国と地域でゲートボールはプレーされています。
競技人口は1000万人を越え、世界ゲートボール選手権大会も4年に一度のペースで開催されるほど人気です。もともとは子供のために考案されたスポーツですが、今では子供から大人まで、年齢に関係なくプレーできるユニバーサルなスポーツとして世界的なスポーツとなっています。

ゲートボールの発祥の地マップ

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