【愛知県】青色発光ダイオード(LED)の発祥の地と誕生秘話

日本発祥のもの

青色発光ダイオード(LED)

発祥の地

愛知県名古屋市千種区不老町 名古屋大学

発祥期

1989年(平成元年)

考案者

赤﨑勇
天野浩
中村修二

青色発光ダイオード(LED)の起源

青色発光ダイオード(LED)は、名古屋大学の赤崎勇・天野浩の開発チームが1986年(昭和61年)に材料の窒化ガリウム(GaN)結晶生成に成功し、1989年(平成元年)に発明しています。
現在のLEDにつながる高輝度青色LEDの量産技術は、1993年(平成5年)に日亜化学工業の電子工学者・中村修二が開発しました。

発光ダイオード(LED)は1962年(昭和37年)にアメリカで発明されたもので、一方向に電圧を加えたときに発光する半導体素子です。
使用する材料によって発光する色が異なり、当時は赤色のみでしたが、1970年代には黄緑色も発明されました。
赤・緑・青の光の三原色が揃うと、発光ダイオード(LED)で全ての色の光を表現できるようになります。
発光ダイオード(LED)は消費電力が少なく済むため、青色発光ダイオード(LED)の発明は地球温暖化対策にもつながると期待されていたのです。

理論上は青色の開発は可能とされていましたが、青色に発光する材料として注目されていた窒化ガリウム(GaN)は結晶生成が非常に難しく、技術的になかなか成功に至りませんでした。
結晶生成そのものが難しいにもかかわらず、その結晶は薄く高純度である必要があり、さらに、ドーパントと呼ばれる不純物を効率よく発光するように導入しなければならなかったのです。
1986年(昭和61年)、名古屋大学の赤崎勇・天野浩の開発チームによって、高品質で高純度の窒化ガリウム(GaN)の結晶生成に世界で初めて成功し、1989年(平成元年)に青色発光ダイオード(LED)が発明されます。
1993年(平成5年)には日亜化学工業の電子工学者・中村修二が、高輝度青色発光ダイオード(LED)の量産技術を開発し、実用化につながりました。
青色が開発されたことで、黄緑色しかなかった緑色も高輝度の純緑色が実用化され、光の三原色が揃い、全ての色を表現できるようになったのです。

消費電力が少なく環境にやさしい新光源の青色発光ダイオード(LED)を発明した功績から、赤﨑、天野、中村の3名は2014年にノーベル物理学賞を受賞しました。
青色発光ダイオード(LED)が発明されたことで、家庭用の照明では、以前の蛍光灯に比べると寿命は約4倍で、消費電力は半分以下になり、形によって違いはありますが中には10分1程度まで消費電力が抑えられたものもあります。
現在では家庭用の照明機器はもちろんのこと、信号機やデジタルサイネージ、携帯の液晶画面など生活の様々な分野で実用化されており、私たちの生活に不可欠なものとなっています。

青色発光ダイオード(LED)の発祥の地マップ

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